

「これは物語でなく伝記である」
※改装中
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「かみさまはいつも、自分自身の姿で現れるんだって」
「自分自身の姿?」
「うん。それで鏡の中に現れるんだ」
「いいことも、悪いことも、ちゃんと予知できたのか、試したいんだ」
「まだ、そこに居るか」
「『さざんか』を探してるんです。彼の幻の遺作であると聞きました」

連作『さざんか』最終巻 うまれかわる者たちへ
※ 2023年制作中

「そろそろ解放されたいんだよ。わかるだろ?」
「白い蛇の夢さ。身体中を食い破られるんだ」

「ぼくのぶんまで泣いて、笑ってくれてありがとう」

しでのたまきに・にむふむのこと
死者の血汐が赤い海になると言うのなら、
現世はまさしく仮の宿だろう。
それでもきみはこの世に生きた、
ぼくの大切なともだちだった……
世に殺された「ともだち」と、
彼を掬うため夢のあわいを彷徨う獏の道行き。
















記聞 伝記作家 | |
問答と聞書、絵と言葉により、 『宇凪原』と呼ばれる世界で暮らす”彼ら”の 夢と死に生き、世過ぎと祈りを記録する |