2018

 

約束されたうろんな命
180111

 

180120

 

かみさまのいる場所を知れたら、きみを助けてくださいと手紙をかこう
身体をすいたびんせんに血をつけた指先で文字をかいて
涙ではった切手に息をふきかけるよ
ほんとうはぼくがきみを掬いたいけれどできなかったから。
今日も町を歩いて、根も葉もない花を探すんだ。
かみさまも、花は好きかな。
20181207

 

わたしたちは問と答をくりかえし、かたわの蝶を探している
180217

 

180121

 

「そもしらず、聞咎」
前の部屋で黒い女に顔と身体総てを食われたあと気付けば
わたしは草原に居た、そこを駆け回り日も落ちた時、
どこかから少年の声がし わたしにこう問いかけた。
「試練はわかった?」わからない。そう答えるとどこかから
黒い犬が走って来てわたしを食み殺していった。
常闇の中で少年の思い出を聞きながら、また先程の女に
食われるところからやり直すのだろうかと考えている。
「ここには海はないと言ったけれど、ほんとうはあるんだ」
この思い出話はきっと、正答に至るための助言なのだろう。
(十七年三月二六日の夢日記より)

悪夢展参加作品
180329

 

血と涙忘れてもひとと呼ばれよう
20180217

 

もしもし、ひさしぶり。いまもまだ好きです
180406

 

「友情の証」
手首の傷はきみの祈りでおまじないで美しいものだった、はじめて感じる痛みはきみからの贈り物で夢中になるものだった。ぼくはあれから何年も経った今でもきみのことをともだちだと思っている。だから手首に刃を当てる。それを隠してしまう時計の針は止まらない。ぼくはきみに背を向けているだろうか。あの頃の思い出はまだ鮮やかなままなのに。
180409

 

虚吹いて鳴る愛行く舟道なれどこころ在りし日に祈りたい
180415 

 

ここには本当は海がある。ぼくはかつてその海の向こうの島で暮らしていた。けれどうまくいかなくてつまはじきにされていった。思い出の島。
180425

 

きみが世に追い立てられ陽に焼かれる前にもう一度ふたりで話したかった
180506

 

石を投げられたりなにしてもいいと思われるのはしょうがないよ、
あたしたちひとなつこい野良犬みたいな生き方を選んだんだもの。
でも生きられるんだったらへいき。死ぬ方がよっぽどいやなの。
◆八峠弥和
180428

 

わたしたちは人形としてこの世に置かれ人のため町のため与えられる命を以て遊ぶ。わたしはあなたの疑わしき者、庭の中の花食う虫虫。

180525

 

180527

 

なんてまずそうなかわいい子、食われそこなったあたしの血。つきまとう陰は連れてゆくから、しあわせになってね(また会いたい)

◆平井母子
180603

 

◆南光坊幹久/竹辰桔梗 終添郷親伝 勾
180529

 

 

陰気を喰う獏
180722

 

願いが叶ったのでくそ女は死んでしまいました、そのうすぐらい心をすすって生き延びたのがどうにも今でも腹立たしいのです。
甘いもので満たして、まがゆめ晴らしの功罪よ。
180722

 

女には優しいが男は血を吸うだけ吸って捨てる吸血鬼
180728

 

「やおら燃ゆる」
えびすを食ったことで呪われ人魚となった女と翳郎
人魚展(https://creatorsbank.com/ARTs_LABo/event/2924)作品
180729

 

鏡よ鏡
180812

 

180908

 

物部目星と箒星
180923

 

祈り信ずれば掬われん
180923

 

181005

 

181223

 

181228

 

181231